医療法人社団 瑞鳳会松岡整形外科・内科リハビリテーション
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ヘルニコアを用いた化学的髄核融解術 (椎間板内酵素注入療法) ―腰椎椎間板ヘルニアの新しい治療の選択肢―

  1. [1]化学的髄核融解術とは
  2. [2]ヘルニコアの概要
  3. [3]化学的髄核融解術(ヘルニコア投与)の流れ
  4. [4]化学的髄核融解術の注意点

[1]化学的髄核融解術とは

化学的髄核融解術は、椎間板内に酵素を含んだ薬剤を直接注射して、ヘルニアによる神経の圧迫を弱める方法です。「椎間板内酵素注入療法」とも呼ばれ、現在、日本では「ヘルニコア」のみが腰椎椎間板ヘルニアの化学的髄核融解術を行う薬剤として認められています。

[2]ヘルニコアの概要

ヘルニコアの有効成分であるコンドリアーゼは、髄核の保水成分を分解する酵素です。
そもそも椎間板は背骨と背骨の間に挟まれ、クッションのような働きをしています。その中心に位置するのが髄核ですが、この髄核が何らかの理由によって外に飛び出し、神経を圧迫するのが腰椎椎間板ヘルニアです。髄核は保水性分であるプロテオグリカンを多く含み、水分を含んで膨らんだ状態にあります。これは、飛び出して神経を圧迫しているヘルニアの髄核でも同じです。
この髄核に適切な量のヘルニコアを注入すると、コンドリアーゼによって髄核内の保水成分が分解され、水分による膨らみが適度にやわらぎます。その結果、神経ヘの圧迫が改善し、痛みやしびれが軽減すると考えられています。

[3]化学的髄核融解術(ヘルニコア投与)の流れ

当院では日帰りでのヘルニコアの投与を行っております。
以下の受診の流れと異なるケースもありますので、詳しくは主治医までおたずねください。

〈外来受診〉
・X 線や MRI 画像からヘルニコアの適応があるか判定します
・ヘルニコア適応となった場合は、 医師が詳細を説明いたします。
・手術日を決定します。
〈手術当日〉
外来で注射・点滴などの準備を行い、 レントゲン室へ移動します。
ヘルニコアの投与を受けます(約30分)。
  1. レントゲン台に横になり体の位置を調整します。X線でヘルニアのある椎間板を確認しながら、針を刺す場所を決めます。

    半側臥位で体位を取ります
  2. 針を刺す位置を消毒し、局所麻酔を行います。

  3. X線で刺入位置を確認してヘルニアのある椎間板内に針を刺し、ヘルニコアを注射します。

  4. 投与終了後は血圧などを測定し、外来(待合室)へ戻ります。
    30分ほどは安静ですが、それ以降はフリーですのでご帰宅していただきます。

[4]化学的髄核融解術の注意点

  • 薬による以下のようなアナフィラキシーが発現する可能性があります。

    アナフィラキシーとはアレルギー反応の1つで、短時間に全身性にアレルギー症状が出る反応です。

    皮膚症状
    皮膚のかゆみ、じんま疹、紅斑・皮膚の発赤など
    呼吸器症状
    声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、唇のはれ、息苦しさ、呼吸困難など
    消火器症状
    腹痛、吐き気など
    視覚症状
    視野がせまくなるなど
  • 過去にヘルニコアによる治療を受けた方は再度ヘルニコアの治療を受けることはできません。
  • 一過性に腰痛が悪化することがあります。
  • 以下のような患者さんはヘルニコア治療受けられない可能性があります。主治医とよく相談してください。
    • ・アレルギー体質の方
    • ・過去に「腰椎不安定性」の疑いがあると医師から言われたことがある方
    • ・変形性脊椎症、脊椎すべり症、脊柱管狭窄症などヘルニア以外の脊椎疾患のある方
    • ・骨粗しょう症、関節リウマチのある方
    • ・妊娠中の方、妊娠している可能性のある方、授乳中の方
東京医科大学病院でも積極的に治療を行っております。
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