頚椎症性脊髄症
症状
- ボタンの掛け外し、箸の使用、字を書くことなどが不器用になったり、歩行で脚がもつれるような感じ、階段で手すりを持つようになるといった症状が出ます。手足のしびれも出てきます。
- 比較的若年の方であれば、かけ足やケンケンをしにくくなるなどの軽度の症状を自覚できますが、高齢者では気づくのが遅れる場合があります。
病態
- 加齢変化による頚椎症(椎間板の膨張・骨のとげの形成)の変化によって、頚椎の脊柱管(骨の孔)の中にある脊髄が圧迫されて症状が出ます。
- 日本人は脊柱管の大きさが欧米人に比較して小さく、「脊髄症」の症状が生じやすくなっています。
頚椎椎弓形成術
腹臥位(うつ伏せ)で行ないます。頚部後方の皮膚切開を行い、手術用の顕微鏡をみながら、頸椎椎弓を片開き式に拡大します。人工の骨を用いて狭くなった脊柱管を広げます。
- 手術データ
- 麻酔全身
- 手術時間2時間程度
- 手術創10cm程度
- 入院期間10日~2週間程度
- 術後の効果
- 頚椎の椎弓を後方に拡げて、脊柱管を再形成することにより、脊髄の圧迫が除去され、痛みの軽減が期待できます。