変形性膝関節症
主な症状は膝の痛みです。膝に水がたまることもあります。膝の動きが悪くなったり、いわゆるO脚になったりもします。初期のころは立ち上がり時や歩き始めにひざが痛みやすくなりますが、休むことで痛みが楽になります。中期になると、歩き始めだけでなく普段の歩行でも膝が痛むようになり、正座や階段昇降が難しくなっていくなど、動作が不自由になります。さらに進行すると、明らかな変形が見られ、膝がしっかりと伸びず、歩行も困難になり、日常生活が不自由になります。
変形性膝関節症はなぜ起こるの?
原因は関節軟骨のすり減り、肥満、外傷、遺伝子などがあります。関節軟骨のすり減りは、関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い、今までに膝を多く使ってきていることで特に起こりやすく、関節も変形していきます。
変形性膝関節症はどう診断して、どう治療するの?
診断としては、膝の内側外側を押したときの痛みや、膝の動きの制限や腫れ、変形、関節の不安定性などを診察し、レントゲン撮影も行い診断します。
治療では、薬物療法、理学療法、手術療法等があります。
薬物療法では、湿布や軟膏などの外用薬、消炎鎮痛薬などの内服薬、ヒアルロン酸などの関節内注射があります。
理学療法では、太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)の強化訓練、膝関節の可動域改善訓練、温熱療法等を行っていきます。
それでも治らない場合は、手術療法として人工膝関節置換術、高位脛骨骨切り術などを行います。
日常生活で気を付けること
- ①太ももの前の筋肉を強化する。
- 太ももの前の筋肉は膝を伸ばすための筋肉で、この筋肉が弱いと膝の関節そのものへの負担も大きくなってしまいます。
- ②肥満であれば減量する。
- 体重が重ければ、当然膝にかかってくる負担も大きくなります。
- ③正座や和式トイレを避ける
- 膝を過度に曲げることで膝に負担がかかり、痛みを強くしたり変形を強くしたりしてしまうことがあります。