医療法人社団 瑞鳳会松岡整形外科・内科リハビリテーション
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骨粗鬆症

骨粗鬆症とは骨の吸収と形成のバランスが崩れ、骨がどんどん脆くなっていき、骨折しやすくなる病態です。その原因によって大きく原発性骨粗鬆症と続発性骨粗鬆症の2種類に分けられます。 (1)原発性骨粗鬆症とは、原因となる病気などが無く男女比では特に女性に多くみられ、生理的な身体の変化に加え、遺伝的要因や栄養不良も大きく関係しています。その原因として3つあり、1つ目に加齢があります。骨形成に必要なカルシウムは腸から吸収され、骨に取り込まれていきますが、加齢によってカルシウムの吸収が悪くなってしまいます。2つ目に更年期・閉経があります。女性の骨密度は18歳前後にピークに達し、40歳まではほぼ一定ですが、50歳前後から急速に低下していきます。閉経期を迎え女性ホルモンの分泌減少により、骨密度が減少し同年代の男性と比べても低くなります。3つ目にダイエットがあります。ダイエットによって栄養不足になることで、特に成長期には丈夫な骨をつくる大事な時期ですが、将来の骨密度低下の助長をもたらします。(2)続発性骨粗鬆症とは、特定の疾患や内服薬などが原因となって骨強度が低下してしまう骨粗鬆症のことをいいます。その原因として2つあり、1つ目として生活習慣病関連骨粗鬆症があります。食生活や運動不足などのライフスタイルが原因として生じるもので、糖尿病や腎臓病と密接な関係があると言われています。2つ目としてステロイド性骨粗鬆症があります。ステロイドの投与開始後3カ月以内で骨へ影響が出現し、長期投与している方の約50%で骨粗鬆症を発症しているとも言われています。

骨粗鬆症の症状

骨粗鬆症になると、ヘチマたわしのように骨の中がスカスカの状態となり、骨が脆くなってしまいます。そのためわずかな衝撃でも骨折を起こしやすくなってしまいます。しかし骨粗鬆症は自覚症状があんまり無く、背中が丸くなる、身長が縮むなどの症状は徐々に進行をしていく為に、気づいた時にはかなり進行をしていくことも多くみられます。

骨粗鬆症の治療方法

主な治療方法としては、薬物・食事・運動があります。薬物療法としては、カルシウム剤、ビタミンD剤などと、骨の吸収を抑制するビスフォスフォネートと呼ばれる内服薬による治療があります。近年では使用期間は限られていますが、注射での治療も可能となり、骨粗鬆症による圧迫骨折などで腰痛が出現した場合などは、劇的に腰痛などの症状が改善する方もいらっしゃいます。食事ではカルシウム、ビタミンD 、ビタミンKなどの栄養素を積極的にとることが望ましく、カルシウムはビタミンDと一緒に摂取することにより吸収力がよくなります。また蛋白質の摂取量が少ないと骨密度低下を助長するためこちらも適度にとることが必要であります。運動では体重をかけることが大切であり、階段昇降や散歩、片足立ちだけでも効果があります。